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税金対策もバッチリ!せどり副業で知っておくべき確定申告の基本

目次

はじめに

副業としてせどりを始める方が増えています。商品を安く仕入れて高く売るというシンプルなビジネスモデルは、少ない初期投資で始められるため人気です。しかし、稼いだお金に関しては税金の問題が必ず付いてきます。「確定申告って何から始めればいいの?」「どんな経費が使えるの?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

この記事では、せどり副業で発生する税金問題をスッキリ解決!初心者でも分かりやすく確定申告の基本から税金対策までをご紹介します。副業の収入を適切に管理して、賢く節税していきましょう。

せどり収入と確定申告の関係

せどり収入は「雑所得」または「事業所得」

せどりで得た利益は、基本的に「雑所得」または「事業所得」として扱われます。どちらに分類されるかによって、使える経費や控除が変わってくるので重要です。

  • 雑所得:副業として不定期・小規模に行っている場合
  • 事業所得:継続的に相当な規模で行っている場合

一般的には、副業として始めたばかりの頃は「雑所得」に分類されることが多いでしょう。ただし、月に20万円以上稼いでいたり、年間で100万円を超える収入がある場合は「事業所得」として見られる可能性が高まります。

確定申告が必要なケース

せどりの収入がある場合、以下のケースでは確定申告が必要になります:

  1. 会社員で年間の副業収入(経費を引いた所得)が20万円を超える場合
  2. 専業でせどりをしている場合は、所得が48万円(令和5年分以後は55万円)を超える場合
  3. 複数の収入源があり、確定申告が必要な場合

特に会社員の方は、20万円という基準を覚えておきましょう。この金額を超えると、確定申告の義務が発生します。

せどりの確定申告に必要な準備

1. 帳簿をつける

確定申告に向けて最も重要なのは日々の記録です。せどりに関する以下の情報を記録しておきましょう:

  • 商品の仕入れ日・仕入れ金額
  • 販売日・販売金額
  • 送料や梱包材などの経費
  • 売上プラットフォームの手数料

エクセルやGoogleスプレッドシートでも十分ですが、クラウド会計ソフトを利用すると、効率的に管理できます。レシートの撮影機能があるものや、銀行口座と連携できるものもあり、初心者にもおすすめです。

2. 領収書・レシートの保管

経費として認められるためには、証拠が必要です。以下のものは必ず保管しておきましょう:

  • 商品の仕入れレシート
  • 送料の領収書
  • 梱包材などの購入レシート
  • 交通費の領収書

紙で保管する場合はファイリングし、デジタル保管する場合は専用アプリやクラウドストレージを活用すると良いでしょう。なお、領収書・レシートは原則として7年間の保管が義務付けられています。

3. 売上・仕入れの証拠を残す

メルカリやAmazonなどのプラットフォームを利用している場合は、取引履歴やダッシュボードの画面をPDFで保存しておくと良いでしょう。特に年末には、年間の売上レポートをダウンロードして保存しておくことをおすすめします。

せどりで使える主な経費

せどりは他の副業と比べて、認められる経費の種類が多いのが特徴です。以下は主な経費例です:

1. 直接費

  • 仕入れ費用:販売する商品の購入代金
  • 送料:商品を発送するための配送料
  • 梱包材費:段ボール、緩衝材、テープなど
  • 販売手数料:メルカリ、Amazon、ヤフオク!などの出品・販売手数料
  • 決済手数料:クレジットカード決済や振込手数料

2. 間接費

  • 交通費:仕入れのための移動費(公共交通機関、ガソリン代など)
  • 通信費:インターネット代、電話代(ビジネス利用分)
  • 消耗品費:バーコードリーダー、ラベルシール、プリンターインクなど
  • 参考書籍・セミナー費:せどりのノウハウ取得のための支出
  • 在庫管理ソフト:せどり用の専用ソフトやアプリの利用料

3. 固定費(一部按分が必要)

  • 家賃・光熱費:自宅の一部をせどり作業や在庫保管に使用している場合(使用面積や時間で按分)
  • パソコン・スマホ:ビジネス利用分として減価償却費を計上可能
  • 保険料:事業に関連する保険の掛け金

効果的な節税テクニック

1. 青色申告を活用する

売上規模が大きくなってきたら、「青色申告」への切り替えを検討しましょう。青色申告は手続きや記帳が少し複雑になりますが、以下のようなメリットがあります:

  • 最大65万円の特別控除(e-Taxによる電子申告+電子帳簿保存で65万円、その他の場合は55万円)
  • 赤字の繰越控除(3年間)
  • 家族への給与の経費計上
  • 30万円未満の減価償却資産の一括経費化

ただし、青色申告をするには「青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出する必要があります。開業した年に青色申告をする場合は、開業から2ヶ月以内に提出しなければなりません。

2. 経費の適切な計上

せどり活動に関連する経費は漏れなく計上しましょう。特に以下の点に注意が必要です:

  • 在庫の評価:期末に売れ残った在庫は「棚卸資産」として計上
  • 減価償却:10万円以上のカメラやパソコンなどは複数年に分けて経費計上
  • 家事按分:自宅の一部をせどり作業スペースとして使用している場合、面積比で按分

3. 開業届の提出を検討

せどりの規模が大きくなり、本格的な事業として取り組む場合は、「開業届」の提出を検討しましょう。開業届を出すことで、以下のようなメリットがあります:

  • 屋号口座の開設が可能に
  • 小規模企業共済などの各種制度が利用可能に
  • 事業としての信用度アップ

ただし、開業届を出すことで税務調査のリスクが上がる可能性もあるので、売上規模や今後の事業展開を考慮して判断しましょう。

確定申告の手順

1. 収支の集計

1年間(1月1日〜12月31日)の売上と経費を集計します。帳簿をつけていれば、この作業はスムーズに進められるでしょう。

  • 売上合計 – 経費合計 = 所得
  • 所得 × 税率 = 納税額(概算)

2. 確定申告書の作成・提出

確定申告書の作成方法は主に以下の3つがあります:

  1. 国税庁の確定申告書作成コーナー:無料で利用でき、画面の案内に従って入力すれば確定申告書が作成できます。
  2. 会計ソフト:freee、MFクラウドなどのクラウド会計ソフトを利用すれば、日々の記帳データから自動で確定申告書を作成できます。
  3. 税理士に依頼:確定申告に不安がある場合は、税理士に相談するのも一つの選択肢です。

作成した確定申告書は、e-Tax(電子申告)または郵送・窓口持参で税務署に提出します。提出期限は毎年2月16日から3月15日までです。

3. 納税

確定申告書の提出後、納付書が発行されますので、銀行やコンビニ、クレジットカードなどで納税します。納付期限も3月15日までとなっています。

確定申告でよくあるミスと対策

1. 経費の過大計上

私的な支出を経費として計上すると、税務調査で指摘される恐れがあります。特に以下の項目は注意が必要です:

  • プライベートでも使用するスマホ・PCの費用(業務使用割合を適切に按分する)
  • 家族との食事を「交際費」として計上
  • 明らかに高額すぎる仕入れ交通費

2. 収入の申告漏れ

複数のプラットフォームで販売している場合、一部の売上を申告し忘れるケースがあります。売上管理を一元化し、定期的に確認する習慣をつけましょう。

3. 記録の不備

「レシートをなくした」「帳簿をつけていなかった」という状態では、正確な確定申告はできません。日々の記録習慣を身につけることが重要です。

まとめ

せどり副業で稼いだお金も、適切に確定申告する必要があります。特に以下のポイントを押さえておきましょう:

  1. 記録をしっかりつける:売上と経費の日々の記録が確定申告の基本
  2. 使える経費を把握する:せどりならではの経費を適切に計上して節税
  3. 青色申告の活用を検討:事業規模が大きくなったら青色申告のメリットを享受
  4. 早めの準備を心がける:確定申告期限の直前になって慌てないように

税金の知識は、せどり副業を長く続けるための重要なスキルです。「面倒だから」と放置せず、きちんと対応することで、将来的なトラブルを避け、安心してビジネスに集中できます。不明点がある場合は、税理士や税務署の無料相談を活用するのも良いでしょう。

せどりで得た収入を適切に管理し、賢く節税して、副業ライフを充実させてください!

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